ペットが健康で快適に過ごすためには、日常的なお手入れが欠かせません。毛並みを整えたり、爪を切ったり、耳や歯のケアをすることで、病気やけがの予防につながります。ここでは、犬・猫・小動物それぞれに必要なお手入れの方法と、実践のコツを詳しく解説します。
1. ブラッシング(毛のお手入れ)
✅ 犬のブラッシング
- 短毛種(柴犬・ダックスフンドなど):週2~3回
- 長毛種(ゴールデンレトリバー・ポメラニアンなど):毎日ブラッシングが理想
✅ 猫のブラッシング
- 短毛種(アメリカンショートヘアなど):週1~2回
- 長毛種(ペルシャ・ラグドールなど):毎日ブラッシングし、毛玉を防ぐ
✅ 小動物のブラッシング
- ウサギ:換毛期(春・秋)は毎日ブラッシングし、毛球症を防ぐ
- ハムスター:基本的にブラッシングは不要だが、毛並みが乱れている場合は柔らかいブラシで整える
✅ ブラッシングのポイント
- 毛の流れに沿って、やさしくブラシをかける
- 換毛期(春・秋) は抜け毛が増えるため、頻度を増やす
- スキンシップの一環として、リラックスした状態で行う
2. 爪切り(定期的な爪のケア)
✅ 犬の爪切り
- 散歩をする犬は自然に削れるが、月1回程度 の爪切りが必要
- 爪が長くなると、歩き方が変わり、関節に負担がかかる
✅ 猫の爪切り
- 2週間に1回程度 が目安
- 爪とぎをしても、完全には削れないため、定期的にチェックする
✅ 小動物の爪切り
- ウサギやモルモットの爪は伸びやすい ため、月1回程度カット
- 専用の爪切りを使い、深爪にならないよう注意
✅ 爪切りのコツ
- 透明な部分だけを少しずつカット(血管があるため深く切らない)
- 暴れる場合は、タオルで包んで落ち着かせる
- 難しい場合は動物病院やトリミングサロンでお願いするのもOK
3. 耳の掃除(耳の健康チェック)
✅ 犬の耳掃除
- 垂れ耳の犬(コッカースパニエルなど) は、耳の中が蒸れやすく、週1回程度の掃除 が必要
- 立ち耳の犬は汚れにくいため、月1~2回程度のチェックでOK
✅ 猫の耳掃除
- 基本的に自分で耳をきれいにできるが、黒い耳垢が多い場合は耳ダニの可能性もあるため注意
- 汚れが目立つ場合は、湿らせたコットンでやさしく拭く
✅ 耳掃除のポイント
- 綿棒は使わず、コットンやガーゼを使用(耳の奥を傷つけないため)
- 汚れや異臭がする場合は、動物病院で診てもらう
4. 歯磨き(口の健康を守る)
✅ 犬の歯磨き
- 週に2~3回が理想(毎日できるとベスト)
- 歯垢が歯石になると、歯周病の原因に なるため、早めにケアを始める
✅ 猫の歯磨き
- できるだけ小さいうちから習慣づけると、抵抗が少なくなる
- 歯ブラシが苦手な場合は、デンタルシートや歯磨きおやつを活用
✅ 小動物の歯のケア
- ウサギやモルモットは、歯が伸び続けるため、硬い牧草や木のおもちゃをかじらせることで自然に削る
- 歯が伸びすぎると食事ができなくなるため、異常があれば動物病院でチェック
✅ 歯磨きのコツ
- いきなり歯ブラシを使わず、最初はガーゼでやさしく拭く
- 少しずつ慣れさせ、歯磨きを嫌がらないようにする
5. シャンプー(清潔を保つ)
✅ 犬のシャンプー
- 月に1回程度が目安(汚れがひどい場合は回数を増やす)
- 皮膚が弱い犬種(フレンチブルドッグなど)は、低刺激のシャンプーを選ぶ
✅ 猫のシャンプー
- 基本的に猫は自分で毛づくろいするため、シャンプーは不要
- どうしても汚れた場合は、濡れタオルで拭くか、ドライシャンプーを使用
✅ 小動物のシャンプー
- ハムスターやウサギは水で洗わない(皮膚に負担がかかるため)
- 砂浴びができる動物(チンチラ、デグーなど)は、専用の砂を用意する
✅ シャンプーのコツ
- お湯の温度は38~40℃に設定(熱すぎると皮膚に負担)
- 顔に水がかからないように注意し、短時間で終わらせる
- シャンプー後はしっかり乾かす(特に寒い時期は風邪に注意)
6. 事例:歯磨きを怠った犬のトラブル
ある家庭では、犬の歯磨きをしていませんでした。すると、6歳を過ぎた頃から口臭がひどくなり、動物病院で診てもらうと「歯周病」と診断 されました。歯石がたまり、抜歯が必要になってしまったのです。
「もっと早く歯磨きを習慣化していればよかった」と後悔し、それ以来、デンタルシートや歯磨きガムを使って口腔ケアをするようになったそうです。
まとめ
日常のお手入れは、ペットの健康を維持するために重要です。ブラッシングや爪切り、歯磨きを習慣化することで、病気やケガの予防につながります。
特に、歯のケアや耳掃除は見落としがちですが、放置すると深刻な病気になることもあるため注意が必要 です。ペットが快適に暮らせるよう、定期的にお手入れをしてあげましょう。