ペットが長く元気に暮らすためには、健康管理が欠かせません。毎日の観察や適切な食事、運動に加えて、定期的な健康診断を受けることで病気の早期発見・予防が可能になります。ここでは、ペットの健康を維持するためのポイントや、獣医師の診察の重要性について解説します。
1. ペットの健康を守るための基本チェック
ペットの体調は、飼い主が毎日観察することで異変に気づきやすくなります。以下のポイントを定期的にチェックしましょう。
✅ 食欲の変化
- 急に食欲がなくなったり、逆に異常に食べすぎたりする場合は要注意。
- 水を飲む量の増減も、病気のサインの可能性がある。
✅ 体重の変化
- 短期間で急激に体重が増減した場合は、健康上の問題がある可能性が高い。
- 定期的に体重を測り、記録しておくと管理しやすい。
✅ 排泄の状態
- 下痢や便秘、血尿などがないかを確認。
- 猫は尿の回数が減ると、泌尿器系の病気の可能性があるため注意。
✅ 皮膚や被毛の状態
- 毛がパサついていないか、抜け毛が異常に多くないかチェック。
- 皮膚に赤みや湿疹、かゆみがある場合は、アレルギーや皮膚病の可能性がある。
✅ 目や耳、鼻の状態
- 目ヤニが多い、目が充血している場合は、眼病の可能性がある。
- 耳の中が汚れていたり、臭いが強い場合は、外耳炎の可能性がある。
- 鼻水が止まらない場合、風邪や感染症の疑いがある。
2. 定期的な健康診断の重要性
ペットは言葉で体調を伝えられないため、定期的な健康診断を受けることで病気の早期発見につながります。
✅ 健康診断の頻度
- 成長期（0〜1歳）：ワクチン接種と合わせて数回受診するのが理想的。
- 成犬・成猫（1〜7歳）：年に1回、健康診断を受ける。
- シニア（7歳以上）：年に2回以上、定期的な検査を受ける。
✅ 健康診断でチェックする項目
- 体重測定・全身の触診
- 血液検査（内臓の健康状態を確認）
- 便・尿検査（消化器や泌尿器系の病気をチェック）
- 口腔内の健康チェック（歯周病の確認）
3. ワクチン接種と予防ケア
ペットを病気から守るために、ワクチン接種や予防薬を適切に使用することが大切です。
✅ 犬のワクチン
- 狂犬病ワクチン（義務）：年1回の接種が必要（日本では法律で義務付けられている）。
- 混合ワクチン：パルボウイルス、ジステンパーなどを防ぐため、年1回の接種が推奨される。
✅ 猫のワクチン
- 3種混合ワクチン：猫カリシウイルス、猫ウイルス性鼻気管炎、猫汎白血球減少症を防ぐ。
- 5種混合ワクチン：上記に加え、猫白血病ウイルス感染症などを予防。
✅ ノミ・ダニ・フィラリアの予防
- ノミやダニは皮膚病や寄生虫感染の原因になるため、春〜秋にかけて予防薬を使用する。
- 犬の場合はフィラリア予防薬（蚊を媒介する寄生虫病）も重要。
4. 事例：健康診断で早期発見できた猫
ある家庭で飼っている猫は、元気そうに見えましたが、年に1回の健康診断で腎臓の数値が少し悪化していることがわかりました。すぐに食事管理を始め、定期的に尿検査をすることで、早い段階で腎臓病を予防できました。
「特に症状がなくても、定期検診を受けてよかった」と飼い主は話しています。
まとめ
ペットの健康を守るためには、毎日のチェックに加えて、定期的な獣医師の診察が不可欠です。ワクチン接種や寄生虫予防をしっかり行い、病気のリスクを減らしましょう。
